取消処分者、免許再取得までの日記

普通自動車免許です。主な舞台は鮫洲です。かかった費用も記録します。よろしくお願いします。

取消処分者講習 最終日

二日目の講習も特に目立った事はなかった。一日目と同様、講義、ビデオ、そして実車訓練。それぞれ50分位集中してやって休憩10分。昼休みは70-80分くらいと余裕がある。前回のエントリでも書いた通り、事前情報で仕入れたグループ討議は無かったので、自分が取消処分を受けた理由などを話すこともない。講習の最後に感想文を書いて提出する時、取消処分者講習終了証を貰う。予定通り一日目より一時間早く講習が終了し、無事に家路につくこととなった。

 

今回の経験で感じたのは、最も大変なのは時間の確保だ。初日は朝9:00から午後5:00。連続して二日目は同じく9時から午後4時頃まで。会社勤めだと土日以外は難しいと思うが、講習開催日のほとんどは平日となっている。講習の内容自体は、一度免許を取得した人であれば、誰でもついていけるものだと思われる。次に重いのは費用だろうか。3万円強+交通費など実費がかかるが、追加で罰金を払うようなものかもしれない。

 

ともあれ、これで晴れて免許再取得に向けたスタートラインに立った。僕の場合はこれから仮免取得から路上、本免試験と先は長いが。。今回貰った取消処分者講習終了証の有効期限は1年間。それまでに免許を取らないといけない。もちろん普通自動車の免許を取りに行くが、万が一間に合わない場合、学科のみで素早く取得ができる原付の免許を取得してしまえば、終了証の有効期限後でも普通免許の取得資格は維持できるようだ。何故そのような制度なのかよくわからないが。。原付でも運転していれば講習で取得した経験が無駄にならないからなのだろうか。。?

取消処分者講習 その2

予約ができたのは一か月先だった。講習自体は運転免許試験場ではなく、指定された都内の公認自動車学校が代行する。どれも鮫洲からは電車で一時間くらいの距離にあり、選べる講習日も限られている。平日が中心で、土日連続になっているのは少ない。しかも翌月分までしか予定は発表されないので、自ずと選択肢は狭まる。学校の場所と、日にちを選んだら、指示書を発行してもらえる。その書類と免許証用サイズの写真1枚、黒か青のボールペン、そして講習料30550円を持参する。この金額、めちゃ高い。

 

予約をしてから一か月後、これだけ時間あるなら仮免チャレンジしとけばよかったなぁと思いつつ、長いようで短い期間を過ごして当日が来た。実はそれまでドキドキしていた。。クラスメイトの皆さんってどんな感じなんだろうと。飲酒以外の理由で取消に合うってことは、事故の加害者だったり、違反の常習者って想像してしまう。

 

教習所の入り口で取消者講習うけに来ましたと言うと、小さめの教室に通された。自分の座席番号を告げられ席に着く。自分以外の参加者を見回したが、意外にもみなさん普通の外見で、暴走行為してましたって感じのいかにもガラの悪い風貌の人はいなかった。20代の若い女性や学生風の男性、会社員ぽい中年の男性。特に若い人は、僕のように取消から10年以上が経過している訳でもない。皆、違反を繰り返すようには見えない。思いがけない事故なのだろうか。ただし、皆一言もしゃべらず、互いに話したり打ち解けようとする雰囲気はない。ここに集まった理由が理由なだけに仕方がないのか。

開始時刻の9時になると教官が張りのある声で挨拶。元警察官っぽい態度でこれから二日間の講習について説明を始めた。事前情報で仕入れた際に特に気にしていたのが自己紹介やグループ討議などだが、そういったことは含まれていなかった。この講習は警察の代行で教習所が行っているので、教室内は警察署だと思って参加してほしいとのことだった。要は居眠りや遅刻、飲食なんかは駄目で、真剣にやってねってことだ。

 

午前中は適正検査。素早く△や線を書いたり、計算問題解いたり、文章題をひたすら短時間で答えたり、性格判断などをやる。企業の入社試験こんなのあったなぁ。これが結構難しい。練習問題と、本番のページが交互に繰り返され、教官が一つ一つ丁寧にやり方を説明してくれる。まぁ、ここでの結果の良し悪しは講習の修了や、今後の免許取得とは一切関係ないということなので、リラックスして受けた。


それが終わると、10分休憩をはさんで、シートベルトの着用に関するビデオを見る。それで午前中は終了。1時間強の昼休みに入る。参加者はみな、相変わらず互いに話すこともなく、ばらばらと外にでる。僕は、近くの駅前にあるファストフード店へ行き、ハンバーガーを食べ、コーヒーを飲みながら読書して時間を過ごす。

 

そんで午後。安全運転や事故に関するビデオや講義を受けた後、シュミレータと実車訓練だ。内容はほとんど免許取得時に教習所でやる内容と考えてよいと思う。シュミレータで危険予測をやって、実車では右左折、クランク、S字、坂道発進、方向転換、縦列駐車を交代交代でやっていく。

 

そんなこんなで、あっという間に午後5時になり、7時間の講義は終わった。居眠りするほど退屈でもなく、結構次から次へとテンポよくカリキュラムが進む。休憩も50分位で必ず入るので、辛くもない。むしろこれから免許再取得をする上で必要な知識や技能が学べる良い機会であった。

 

<<ここまでかかった費用>>

取消処分者講習 受講費: 30550円

+実費(交通費・証明写真)

取消処分者講習 その1

免許の取消処分を受けた人が再取得をしようとする場合、取消処分者講習を受けるわけですが、これがまず第一のハードルになります。もともと僕は再取得は諦めていたので、この講習とは無縁で生きてきたのですが、取消から十数年経過したとはいえ、再取得する以上は講習を受けて下記のものを入手する必要があります。

 

・取消処分者講習終了証書

 

なお、これがなくても仮免許までは取得できますが、本免許の申し込み時に必要になります。僕の場合は仮免取得と同時進行でスケジュールをやりくりする器用さもなく、とりあえず、一般の人と同じスタートラインに立つため、まずは講習を済ませることにしました。

 

講習の予約は、鮫洲運転免許試験場で行います。この時初めて鮫洲に行きましたが、建物は新しく、建て替えが済んだばかりのようです。学生時代初めて免許の交付で二俣川へ行った時の古びた役所のイメージとは全く違うものでした。入口を入ってすぐの案内で取消処分者講習の予約ですと伝えると、奥の総合受付で用紙をもらうよう告げられます。総合受付から今度は4階に行って、予約の手続きをするようにとのこと。しかし、エレベータに乗ると、3階までしか行けない。そこで降りて別のエレベータで4階へ。そこから奥へ奥へと廊下を歩く。なにやら取消処分者の肩身の狭さをを感じながら先へ進んでいくと突き当りにやっと受付があった。もちろんというか、やっぱりというか、カウンターに人はおらず、呼び出しベルが置いてあった。チーンと鳴らすとおじさんが出てきた。本日3回目の、取り消し処分者講習の予約をしたい、と打ち明けると、氏名と本籍と免取になった時期と理由を聞かれた。本籍は分かるが、時期も理由もうろ覚えだったので、10数年前、色々と違反があったのですが、点数の高いものは酒気帯だったと思います、と答えると、おじさんはメモを取って事務所に戻っていった。そして、1分位で帰ってきて言うには、システム上で僕の違反記録を見つけたが、酒気帯びではなかったそうだ。なので、通常の講習を予約することになった。取消者講習には二つ種類があり、飲酒運転によるものとそれ以外で分かれている。大きな違いは、講習の日程だ。どちらも二日間実施するが、飲酒の場合は一日目の講習から一か月間を空けて二日目となる。自分の飲酒状況に関する日記を講習と講習の間の日々でつけるそうだ。自分はどのカテゴリの違反をしたかすら記憶がない状況だったから、飲酒ではなくてよかったと思うこととなった。

やっぱり再取得しよう

 普通自動車免許の取り消し処分を受けたのはもう十数年以上も前だったので、当時の詳細が思い出せない。とにかく違反を重ねて累積で取消処分を受けたことは確かだ。最初に免許を取得したのが18歳で、取り消し処分になったのが21歳頃だったと思う。なので3年位しか運転しなかった。主に原付で移動する生活を送っていたのだが、憶えているだけで、ノーヘル、二人乗り、一方通行逆走、二段階右折違反、酒気帯びなどが違反の内容だったと思う。取り消し処分を受けたとき、自分は運転する資格など無いということを悟った。事故を起こさなかったのがせめてもの救いだ。それからというもの、再取得はあきらめ、一生運転はするまいと心に誓って生きてきた。

 

免許取り消し処分を受けた時は学生だったが、その頃はもちろん、会社勤めが始まっても電車やバス、タクシーを使う生活は都市部から出ることが滅多にない僕にとって特に支障はなかった。むしろ車を所有する費用や労力から解放されていて、よかったんじゃないかと思う。車を持たない世代が増えているとよく耳にするが、それは身をもって理解できたし、都市部を中心に今後はさらに車を持たない人たちが増えるのではないかと思っている。しかしながら、年月が過ぎて僕にも奥さんと子供ができ、独り身の頃の生活から、子供や家族を中心とした生活スタイルに変化してきた。子供の送迎、買い物、旅行、、車があればね、、という会話も出てくるようになってきたので、それまでかたくなに自分は一生運転するまいと思っていた決心も揺らいできた。今時、車は買わなくてもシェアサービスがあるし、毎日乗るわけじゃなく、要所要所で車での移動を活用できるようになるのはいいかもと納得し、奥さんの後押しもあり、ここはやっぱり再取得しよう、ということになった。

 

さて、それではどうやって取得するか。日本で普通自動車の免許証を取得する場合、やり方は二通りある。

 

1.公認の自動車教習所へ通う

2.運転免許試験場で試験に合格する

 

会社勤めをやってると時間を確保するのが厳しいのが1だ。長期で有給とって合宿するっている手もあるかもしれないが。やはりここは、運転できたのはわずかな期間ながらも、一度は取得したことのある免許だし、2で行くことにした。所謂一発試験というやつ。何故「一発」というのか分からない。試験は簡単ではないので、何発もチャレンジすることになる。